■ 奇跡の一本松 2014-11-27
BREASTO社員の「タブクリア」です。はじめまして。
HNの由来はまた別の機会にでも。。。
さて、先日、祖母の墓参りのため、東北に行ってきました。前回行ったのが、震災の4か月前の2010年11月になりますので、4年ぶりの東北訪問でした。震災後は初めてとなります。
祖母の墓のある地域は内陸なので、津波の被害は全くなかったのですが、揺れはかなりのもので、ライフラインの復旧にもかなり掛かったそうです。それでも、建物の被害などはほどんどなかったそうなので、山一つ隔てた沿岸の地域の惨状とは、比べるまでもありません。
墓参りの翌日は、足を延ばして宮城県の南三陸町、気仙沼市、岩手県の陸前高田市に行ってきました。仙台から高速バスでの移動だったのですが、海岸沿いの集落はほとんど更地になっている状態でした。
あれから3年半経っているので、がれきはほとんど撤去されていましたが、元々が住宅地だったのか、畑や田んぼだったのかわからない状態でした。
実際は、高台の地域も予想していた以上に多く、すぐに避難すれば助かったのでは? という印象も持ちました。
案内してくれたタクシーの運転手によると、過去は津波警報が出ても、予報よりも低い波しか来なかったので、今回についても、「家の2階にいれば大丈夫だろう」程度に考え、犠牲になった人も多かったようです。
陸前高田の有名な、奇跡の一本松も見てきました。実はこれは、レプリカになります(木自体は、枯れてしまった)。
陸前高田市は、旧市街地全体を10数mほど嵩上げし、同じ場所に再建する計画だそうです。近くの山から旧市街地までをベルトコンベアで結び、嵩上げ用の土を運搬するそうです。ダンプで地道に運ぶより、圧倒的に早く作業が進むとか。
人の気配が全くないということもあり、露天掘りの鉱山のような光景というのが正直な印象でした。嵩上げ自体は数年で終わるそうなので、その後に住宅や商店を再建するようです。その頃にはぜひまた来てみたい、と思いました。
↑嵩上げ工事をするベルトコンベア。左下の部分を嵩上げしている。
ただ、被災地全体の問題として、工事に関わる人が足りていないそうです。特に、2020年の東京オリンピック開催が決まったので、そちらに人を取られてしまい、復興作業の遅れが心配されるとのことです。
交通の便はあまり良いとは言えませんが、現地に足を運び、実際に自分の目で見ることの大切さを実感した旅でした。何より、現地に行けば、少なからずお金も使いますから、復興の手助けにもなりますしね。
↑陸前高田の水門。写真では小さくて見づらいが、一番高い位置にある窓も津波で割れてしまっている。ここまで津波が来たということ。