■ 失言のメカニズムが知りたい 2016-11-19
どうも、ケバブ人です。
突然ですが、今回は失言について考えてみたいと思います。特に結論があるわけではなくただの文章垂れ流しです。でも、読者の皆さんも今後失敗すれば進退窮まってしまうかもしれない失言について再考する機会になれば・・・と思い書いてみます。
仕事をする上での失言だと、1番致命的なのは顧客に対してやってしまった時でしょうか。身内ならすみませんで済むかも知れません。ただ、失言したことが直後に分からないと謝罪の機会もなかなかないですね。失言によって状況が変わってしまう場合も、これも取り返しがつかないです。
一言に失言といっても色々ありそうですね。怒りによる自制心を超えてしまっての相手を傷付ける目的で言ってしまう失言、意図せずになんとなく発言した結果で相手を傷付けたり自分や周りの状況を悪くする失言、安易に嘘をついたものの状況を悪くする失言。さらに、意図せずの場合はそれを自分で気付けるか気付けないかといった違いもありますね。
こうしたやっかいな失言はどうして起こるのでしょうか。前提として、失言は失言でもあとで後悔しない失言、つまり他人から判断されるだけの失言を今回扱い、当人にとってはどうでも良いものは今回は考えないでおきます。自制心が利かなかったり、完全にうっかりによる、後悔し得る失言について今回は考えてみます。
自分でこれまでを省みるに、自制心が利かずに尚且つあとで後悔するという失言はとりあえず記憶にはないので、あったとしても殆ど可能性が無いんだと思います。時々、相手を挑発したり困らせたりする発言はしますがそれは、相手の煽り耐性をつけてあげようとか、相手の思考の矛盾に気付かせてあげようとかといった、上から目線で余計なお世話な動機によるものです。自分で困っていて1番多いのは「うっかり」、反射のままに喋ってる時に起きる失言が多いように思います。で、その失言の内容としては、「自分が言われても問題ないが、相手にとっては言われると困る、もしくはその場にそぐわない内容、もしくは不愉快な発言。」が多いです。自分は基本的に過去を振り返るタイプなのと一応一般常識も知識としては知ってるつもりなので、仮に失言しても少なくとも後で気付いて反省はできる、と思っています。自分で気付けない場合はもう自分の業として諦めても良いかなと思っています。気付いてないだけに。
失言の度に反省してるなら何故繰り返すのか、まぁそれを理解して対処できれば話は終わりなのですが、対処できていないのが現状ですね。一般的にはなぜ失言が起きると考えられているのか。メカニズムをググってみました。「失言」「メカニズム」「研究」「脳科学」「心理学」あたりのワードで。心理学ではあまりヒットしてほしくなく、何故かというと長年支持されている古典的なユングやフロイトのものはともかく、心理学でよく検索に引っかかる現代心理学のようなものは基本的に根拠が証明できない、言わば「言ったもの勝ち」「当人の経験則(少なくとも根拠は併記されない)」というものだと個人的には感じています。論文的な実験結果等の根拠を併記したものなら良いのですが。
・・・とりあえず、コレだ!という直球の記事は見つかりませんでした。関係ありそうなものとしては、「フロイト的失言(Freudian slip)」という表現がありました。「無意識に気を付けていることが逆にうっかり言葉に出てしまう」と言うものらしいです。うーん・・・どうでしょう。無意識なだけに分からないです笑。まぁでもおそらく「あぁ、言わないようにしていたことを言ってしまった」ということだと思うので、今回考えたいその時々で新たに発生する様々な失言とは関係なさそうです。あとは脳の「眼窩前頭皮質」という部分が意思決定に関係していて、そこに障害があると理解に反した意思決定を行ってしまうようなことがwikipediaに書かれていました。ちょっと違うかなぁ・・・。その他だとちょっと遠いですが「言語生成過程 の神経心理学的分析」(※1)という記事がありました。この記事がさらに引用するところによると、「言語行動の基礎には2つの要素があって(言葉の)選択の操作と(言葉の)結合の操作があると想定してきた」(意訳)、というようなことが書かれています。単語や述語を選んで→組み合わせる、ということのようです。「私は」「ブログを」「書く」というような言葉を選んで結合する、といった感じに。で、話し手は選択→結合、聞き手は結合→選択となっているということらしいです。分解→言葉の意味判断ということでしょうか。この想定に着想を得てみると、その場では失言に気づかないのに後から思い出してみると失言だと分かるということと、話し手と聞き手で文章の扱いが逆ということに、何かしら関連性があるかもしれないなぁと思いました。聞き手というのはここでいう後から思い出している自分ですね。
次に、どう対処するのが良いと一般的に言われているのか、ググってみました。まぁだいたいまとめるとこんな感じの内容が多かったです。
- 言葉を和らげる
- イライラしてすぐ言い返すのではなく、少し相手の話を聞いてから言い返す。
- (仕事なら)相手に聞かれるまで喋らない。
- 過去の失敗を反省して、次に似た状況になった時にそれを活かす。
様々な種類の失言が分類されずごちゃごちゃした感じであまり参考になりませんでした。というかどうも、感情的になってした発言をあとで後悔する、というものに関する記事が多く、うっかり意図せずその場にそぐわない発言をして尚且つ後で反省するということに関する記事があんまりないような、、、そもそも今時分が思っているこれは失言とは言わないの?とすら思う感じでした。例外として、政治家の進退窮まるうっかり発言だけは失言として市民権があるようです笑。まぁ政治家の真意がわからないのであえてなのか間違えてなのかイラっとしてなのか、分からないですけどね。
対処法として自分で考えられるのは、「発言する前に影響を考えてから発言する」でしょうか。でもこれ・・・慎重にならざるを得ない場面ならともかく、普段の雑談とかでやってたら会話のテンポが崩れてコミュニケーションが成り立たないような気がします。考えるチャンスがあれば考えますが、1対1で喋っている時とかは特に無理な気がします。失言が多すぎて仕事にならない!という人以外はデメリットの方が大きそうですね。つまり、先に述べた話し手聞き手の文章の扱いの違いから後から失言に気づく、ということが仮に本当関係していたとしても回避するのは難しいということになりますね、発言する前に聞き手として文章を推敲する必要があるのですから。 例えば初っ端から聞き手視点で文章を構築することができれば別ですが・・・。ググった結果の「過去の失敗を反省して、次に似た状況になった時にそれを活かす。」というのは効果ありそうですが、失敗の可能性は無限にいろいろあるので新たな失敗は避けられない・・・。だめだこりゃ。メリットデメリットのトレードオフをちょうどいいところにして致命的な失敗をしない程度に生きるしか無い・・・?
・・・というわけで、解が無くうだうだした内容になってしまいましたが、失言について書いてみました。
今回は仮定ですら解が導けませんでしたが、実際には失言をしやすい人しにくい人がいる以上、何かしらの能力の違いがあるはず・・・。で、その能力が意識さえすれば気を付けられるものならそれが対処法ということになりますね。今回は意図せず発言したことが実は失言だった!というパターンについてでしたが、感情的になってつい言ってしまう失言など原因の違いは色々あると思います。是非読者の皆様も自分なりの失言について再考する機会になれば良いなと思います。仕事や団体が関係なければ、失言は基本的に本人の損失で、気を付けたくなければその必要はないかもしれませんが・・・何かに所属する以上、全体の利益のために失言は避けなければいけませんからね。
とりあえず今後も失言については意識していきたいと思います。以上、ケバブ人でした。
(※1)黒田吉孝「言語生成過程 の神経心理学的分析」(1977年?)
http://libdspace.biwako.shiga-u.ac.jp/dspace/bitstream/10441/4288/2/SJ02_0027_007A.pdf